出口問題

今週のお題「今の仕事を選んだ理由」

平成17年の冬、何気なく見ていたテレビで『出口問題』という言葉を初めて聞きました。

 

当時、病院勤務だったわたしは、ギリギリのところで助かった命のその後について、

この後、この方はどうなっちゃうんだろう…と懸念するケースにいくつか遭遇していました。

 

誰にとってもたったひとつの命、失われなくていい命。

助かることは運命で、生きていくことには神様が与えた使命がある。

どこで読んだか失念しましたが

「使命とは誰かのために自分の命を使うこと」だそうです。

だから生きているだけでその使命は果たされ続けているって。

 

 

 

10年前のわたしはそのことを知りませんでした。

 助かったはいいけど、この方誰に見てもらうのよ?

 助かってよかったのかな?この子…

職場でのそんなやりとりを思い出しながら、出口問題のニュースを聞いていて、

漠然と、援助が必要な人の支援をしたい、と思うようになりました。

出口問題とは明確な引用があげられませんが、重篤な状態に陥ったりして濃厚なケアが必要な状態にあるにもかかわらず、在宅にてケアを行わなければならない状態に置かれること、とわたしは理解しています。

 

そして、個人的な理由で病院勤務をやめることになったとき、訪問看護か学校看護師をやりたい、と思ったのです。

 

 

それで、この仕事を始めた当初は、なんだかよくわからない気負いがありました。

当時見ていたs君のお母さんを助けたいって。

いらぬ援助もどき、たくさんしたと思います。

こちらの一方的な押し付けもたくさんしました。

なにって、ちょっとまとめて書くことはできそうもありませんが、わたしの勉強になりました。

とにかくs君のお母さんには感謝しかありません。